東芝デバイス&ストレージ株式会社
<新製品ニュース>
シンプルな回路構成で電子機器内の温度上昇を検知するThermoflagger™の発売について
東芝デバイス&ストレージ株式会社
2023年5月16日
東芝デバイス&ストレージ株式会社
当社は、電子機器内の温度上昇をPTCサーミスター[注1]と組み合わせるだけのシンプルな回路構成で検出可能にしたThermoflagger™(過熱監視IC シリーズ)の第一弾として、「TCTH021BE」と「TCTH022BE」(異常検出時のFLAG信号保持機能付き)の2品種の出荷を、本日から開始します。
さまざまな電子機器が所定の性能を発揮するためには、内部で使用される半導体や電子部品を設計通りに動作させることが重要で、温度はそのための重要なファクターのひとつです。特に、設計時に想定された温度よりも電子機器内の環境が高温となった場合には、当該電子機器の信頼性や安全性の面で大きな課題となることもあり、これを防止するために、温度上昇を検知する過熱監視ソリューションが必要とされています。
新製品の「TCTH021BE」、「TCTH022BE」を始めとするThermoflagger™は、温度によって抵抗値が変化するPTCサーミスターを組み合わせるシンプルな回路構成で動作します。
Thermoflagger™は、PTCサーミスターの抵抗変化を検知し、過熱状態となっている場合に出力信号を反転させます。Thermoflagger™は、微小の定電流をPTCサーミスターに常時供給することで抵抗変化を検知する回路を採用しており、複数のPTCサーミスターを直列に接続することができます。そのため、電子機器内のあらゆるポジションの温度検出が可能となりました。それぞれのポジションで検出温度を変更したい場合は、PTCサーミスターの接続を変更することで簡単に実現できます。
パッケージは、小型で標準のSOT-553(当社パッケージ名称:ESV)を採用しました。
また、標準11.3μAの低消費電流を実現しています。
なお、本製品を応用したリファレンスデザイン「過熱監視IC Thermoflagger™ 応用回路」の公開を本日より開始しました。
Thermoflagger™は、電子機器全体の過熱監視ソリューションをシンプルな回路構成で実現します。当社は、今後もさまざまな機能を持つThermoflagger™の展開を計画しています。
[注1] PTCサーミスター:PTCはPositive Temperature Coefficient(正の温度係数)の略。ある温度を超えると抵抗値が急上昇する電子部品。
応用機器
- モバイル機器(ノートPCなど)
- 家庭用電気製品
- 産業用機器など
新製品の主な特長
- PTCサーミスターと組み合わせるだけのシンプルな構成
- PTCサーミスターを直列に接続することにより複数箇所の過熱監視が可能
- 低消費電流:IDD10U=11.3μA (typ.)
- 小型の標準パッケージ:SOT-553 (ESV)
- 選択可能なPTCO出力電流:IPTCO=10μA (typ.)
- 高PTCO出力電流精度:±8% (VDD=3.3V、25°C)
- FLAG出力信号 (PTCGOOD)
新製品の主な仕様
(特に指定のない限り、Tj=25°C)
Thermoflagger™(過熱監視IC)の詳細については下記ページをご覧ください。
各種アプリケーションへの応用例は下記ページをご覧ください。
アプリケーション
ソリッドステートドライブ
サーバー
タブレットデバイス
お客様からの製品に関するお問い合わせ先:
* Thermoflagger™は、東芝デバイス&ストレージ株式会社の商標です。
* その他の社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。
* 本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
この情報は、東芝デバイス&ストレージ株式会社のホームページに基づいて掲載しており、最新の情報は下記URLからご確認ください。
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/company/news/news-topics/2023/05/linear-20230516-1.html