株式会社村田製作所
<新製品ニュース>

セルラーIoT向けLPWAマルチプロトコル対応の次世代LTE-M/NB-IoTモジュールを開発

株式会社村田製作所

2023/04/07

株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、セルラーIoT向けLPWAマルチプロトコル対応の第2世代LTE-M/NB-IoTモジュール 「Type 2GD」 (以下、「当製品」)を開発しました。当製品は、Sony Semiconductor Israel 社(以下、「ソニー社」) のALT1350チップセットを搭載し、単一のSystem-on-chip (SoC) パッケージで非地上系ネットワーク (NTN)の 衛星接続サポートを含む超低電力かつ複数のLPWA通信プロトコルに対応する業界初のソリューションです。

当製品は開発中のため、製品の仕様は予告なく変更する場合があります。

ソニー社の先進的なLTE-M/NB-IoT技術と、ムラタ独自のパッケージング技術を組み合わせ、小型化、低消費電力、高機能化を実現しています。スマートメーター、スマートラベル、アセット・トラッキング、モバイルヘルスケア、ウェアラブル、テレマティクスなど、さまざまなIoTアプリケーションでの利用が可能です。動作電流は前世代から大幅に削減されており、3 GPPTM eDRXモードで80%、SMS送信で85%削減され、一般的なIoTアプリケーションにおいては4倍のバッテリ寿命を実現します。

当製品の新しい短距離無線サブシステムは、スマートメーターやスマートシティなどの産業用IoTアプリケーションのニーズに対応するハイブリッド通信機能を提供します。オンボードのIEEE 802.15.4ベースの無線は、Wi-SUN®、U-Bus Air、およびwM-Busプロトコルに準拠しており、P2Pとメッシュネットワークの両方をサポートしています。

加えて、当製品ではWi-FiTMによる屋内トラッキングや、基地局もしくはGNSS(全世界測位システム)によるトラッキングが可能です。

当製品ではソフトウェアアーキテクチャの最適化により、セルラープロトコルおよびネットワークスタックから完全に分離されたMCU上にユーザアプリケーションを搭載できます。スリープモードでセンサのデータを収集する新しい超低電力センサハブ機能と組み合わせることで、数年間稼働するバッテリ駆動デバイスの設計がこれまで以上に容易になりました。また、3 GPPに準拠したiSIMとゼロタッチプロビジョニングにより、IoTデバイスをクラウドに接続するための設定を自動化します。

当製品は、村田製作所の高周波設計技術や独自の高密度実装技術とAgフリーの樹脂封止技術を適用しております。これにより、高い耐久性をもった製品の開発が可能です。

村田製作所 通信・センサ事業本部 通信モジュール事業部 コネクティビティモジュール企画販推部 部長の佐々木昭は下記のように述べています。

セルラーIoTの業界リーダーであるソニー社との協業により、卓越した機能統合、セキュリティを可能な限り小さなフォームファクタで実現します。当製品は、トラッキング、スマートメーターウェアラブルなど各市場の要求に対応するように設計されています。将来的には、全世界の通信事業者の認証を取得し、顧客が単一のデザインで製品をグローバルに展開できるようにしたいと考えています。

Sony Semiconductor Israel社のプロダクトマネジメントおよびマーケティング担当VP Dima Feldman氏は下記のように述べています。

村田製作所が次世代LTEソリューションの戦略的モジュールパートナーとなることを嬉しく思います。ゲームチェンジャーとなるソニーの新Altair ALT1350ソリューション と、村田製作所の技術革新、高品質、世界各国での納入実績、チャネルパートナーシップを融合させ、この第2世代セルラーIoTモジュールを通じて、垂直市場、およびマスマーケット双方のIoTのお客様に機能が豊富で使いやすいソリューションを提供していきたいと考えています。

当製品のサンプルは2023年6月より提供開始予定です。


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