日本ケミコン株式会社
<新製品ニュース>

導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ「HXKシリーズ」のサイズを拡充

日本ケミコン株式会社

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2024年5月17日

 このたび日本ケミコンは、チップ形導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサにおいて、車載グレードで高容量・高リプル電流対応の「HXKシリーズ」のサイズを拡充いたします。昨年よりサンプル活動を行い、市場動向を調査しておりましたが、車載、通信市場から大容量製品への要求が旺盛であり、商品化することにいたしました。


市場要求

 自動車開発では、主要機能である「走る・曲がる・止まる」に加えて、「自動運転」「安全」「快適」などの重要性が一層高まっています。これらを実現するため、機能ごとに多くのECUが使われ、それぞれのECUにコンデンサへの要求をいただいておりました。近年では、省スペース、軽量化を目的として各ECUが統合され、「大電力化」「小型化」が急速に進み、搭載されるコンデンサには「高容量化」「高リプル電流化」に対する性能の改善要求が強くなってまいりました。そうした要望に対応する製品として「HXKシリーズ」を商品化しておりましたが、さらにECU能力を最大限引き出すため、⌀10mm×12.5mmL、⌀10mm×16.5mmLの2サイズを新たに追加し、各種ECUへの対応力を高めます。
 また、導電性高分子の利点である良好な低ESR性能、高温耐久性能などの高い信頼性は、社会インフラ(通信基地局、AIサーバーなど)用途にも最適であり、採用事例が増えております。今後も市場の成長とともにハイブリッド製品の伸長が期待されます。

 「HXKシリーズ」は、既存シリーズに比べて大幅な高容量化、高リプル電流化を実現したことで、機器の性能を維持しつつ製品サイズや員数を大幅に低減することが可能となります(下図参照)。これにより、機器の小型軽量化や高機能化に貢献いたします。

実装面積削減、低背化説明画像
員数削減説明画像


技術ポイント

 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサは、電解質に導電性高分子と電解液を採用することで優れたESR特性に加えて高い耐熱性を維持し、かつ電解液による酸化皮膜修復性を併せ持つことで、高い信頼性を実現してきました。
 「HXKシリーズ」は、電極箔に当社開発の高容量陽極箔を採用しています。また、対向陰極箔の最適化や両箔と相性の良い導電性高分子材料の採用により、従来同等以上の高信頼性を持ちながら、高容量・高リプル電流化を実現しています。


サンプル・量産対応
  • サンプル:対応中
  • 量産:2024年9月~

 生産はケミコン東日本(株)宮城工場およびケミコンデバイス(株)米沢工場(いずれも当社100%子会社)で行います。
 ※量産時期はサイズによって前後いたします。


製品概要
  • カテゴリ温度範囲:-55℃~+125℃
  • 定格電圧範囲:16V~35V
  • 静電容量範囲:82µF~1,200µF
  • 静電容量許容差:±20%
  • 製品サイズ:⌀6.3mm×5.8mmL~⌀10mm×16.5mmL
  • 耐久性:125℃ 4,000時間保証(リプル重畳)

今回追加した製品概要
  • カテゴリ温度範囲:-55℃~+125℃
  • 定格電圧範囲:16V~35V
  • 静電容量範囲:560µF~1,200µF
  • 静電容量許容差:±20%
  • 製品サイズ:⌀10mm×12.5mmL~⌀10mm×16.5mmL
  • 耐久性:125℃ 4,000時間保証(リプル重畳)

製品外観
HXKシリーズ画像

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