東芝デバイス&ストレージ株式会社
<新製品ニュース>

CMR方式で24TB、SMR方式で28TBを実現 ニアラインHDDのサンプル出荷開始について

東芝デバイス&ストレージ株式会社

2024年09月10日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

Toshiba Announces CMR 24TB and SMR 28TB Hard Disk Drives当社は、データセンター、クラウド・サービス・プロパイダー、サーバーやストレージシステムなどで使用される大容量の3.5型ニアラインHDDとして、 CMR(従来型磁気記録)方式で最大24TB[1]のMG11シリーズを開発しました。サンプル出荷は、今月より開始します。また SMR(瓦記録)方式で最大28TBのMA11シリーズについても基本動作を確認しており、サンプル出荷は2024年10-12月期より、順次開始する予定です。

近年、クラウドサービスの普及、動画コンテンツの配信拡大、膨大なデータを活用するAIやデータサイエンスの導入などにより、世界で生成・蓄積されるデータ量が加速度的に増加しています。それに伴い、データの保管先となるデータセンターでは、より効率的なシステム構築のために、従来よりも大容量なHDDが求められています。

新製品は、ヘリウム充填HDDで、東芝独自のFC-MAMR™(Flux Control-Microwave Assisted Magnetic Recording: 磁束制御型マイクロ波アシスト磁気記録方式)技術により大容量化を実現しています。また、24時間365日連続稼働に対応し、ワークロード[2]は550TB/年、MTTF/MTBF[3]は250万時間(AFR 0.35%)の信頼性を提供します。

CMR方式のMG11シリーズの最大記憶容量は、当社前世代品の22TB[4]に比べ2TB増となる24TBの大容量化を実現しました。バッファーサイズは1GiB[5]を備え、データ転送速度は約9%向上の295MiB/s[6]、容量あたりの消費電力(W/TB)[7] は約8%低減しました。また、CMR方式のため、従来型システムで使用されていたHDDとの置換にも適しています。インターフェースはSATAとSASを用意しており、容量は24TBの他、22TB、20TB、18TB、16TB、14TBと幅広い記憶容量をラインアップしています。さらに、HDDの廃棄時や再利用時に、記録されているデータを短時間で無効化する機能を搭載したSanitize Instant Erase(SIE)モデルや、暗号化機能であるSelf-Encrypting Drive(SED)を搭載したモデルも取りそろえており、用途に応じてモデルを選択することができます[8]

MA11シリーズは、SMR方式により、ディスク1枚あたり2.8TBの最大28TBの大容量化を実現しました。SMR方式とは、屋根瓦のようにデータトラックの一部を重ね書きすることで記録密度を高める技術です。データトラックが重なっているため、ランダムのデータ書き換え時に転送速度低下が発生する可能性があります。新製品のMA11シリーズは、サーバーやシステムであるホスト側がドライブ管理をするホストマネージドSMR方式です。ホストがHDD内のデータの書き換えを効率的に行うことができるため、パフォーマンス低下を最小限に抑えることができます。MA11シリーズはSATAインターフェースで、28TBと27TBの容量を提供し、暗号化機能であるSelf-Encrypting Drive(SED)を搭載したモデルも選択することが可能です。

当社は今後も、大容量ニアラインHDDをはじめとした顧客のTCO[9]削減に寄与する製品群を積極的に展開し、情報化社会の基盤強化に貢献していきます。

[1] 記憶容量:1TB(1テラバイト)=1兆バイトですが、利用可能なストレージ容量は、動作環境やフォーマットによって異なる場合があります。利用可能な容量は、ファイルサイズ、フォーマット、セッティング、ソフトウェア、オペレーティングシステム、プリインストールされたソフトウェアアプリケーション、メディアコンテンツによって異なります。フォーマット容量とは異なる場合があります。
[2] ワークロードは、年間のデータ処理量の目安であり、ホストシステムからのコマンドで実行される読み書きやベリファイによるデータ量として定義されます。
[3] MTTF/MTBF(平均故障時間/平均故障間隔)は製品寿命の保証や目安ではなく、製品の平均故障率から統計的に算出したものです(実際の稼働環境を必ずしも反映するとは限りません)。実際の稼働時間はMTTF/MTBFとは異なる場合があります。
[4] 新製品SATAインターフェース512eモデル「MG11ACA24TE」と前世代「MG10AFA22TE」の比較。
[5] 1ギビバイト(GiB)は1 073 741 824(2の30乗)バイトとして、1メビバイト(MiB)は1,048,576(2の20乗)バイトとして計算しています。
[6] 読み出しおよび書き込み速度は、ホストシステム、読み書き条件、ファイルサイズなどによって変化します。
[7] 電力消費効率は、アクティブアイドル時の消費電力を記憶容量で除した値。
[8] セキュリティ機能対応製品は、輸出規制や法規制等により一部の国ではご利用いただけません。
[9] TCO(Total Cost of Ownership): システムの導入、維持、管理などにかかる総所有コストのこと。


新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。

MG11 シリーズ


当社のストレージ製品については下記ページをご覧ください。

ストレージプロダクツ(HDD)

* FC-MAMR™は、東芝デバイス&ストレージ株式会社の商標です。
* その他の社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。
* 本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

製品に関するお問い合わせ:

  TEL:052-332-2500

この情報は、東芝デバイス&ストレージ株式会社のホームページに基づいて掲載しており、最新の情報は下記URLからご確認ください。

https://toshiba.semicon-storage.com/jp/company/news/news-topics/2024/09/storage-20240910-1.html