株式会社村田製作所
<新製品ニュース>
CAN FD 対応チップコモンモードチョークコイルのラインアップ追加
株式会社村田製作所
2023/05/16
株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、自動車に用いられる次世代の車載ネットワークCAN FD※1用チップコモンモードチョークコイル「DLW32SH_XFシリーズ」に、新たにDCMR※2 Class3※3に適合した「DLW32SH510XF2」(以下、「当製品」)のラインアップを拡充しました。本製品は2023年4月より量産を開始しています。
- ※1CAN FD (CAN with Flexible Data-Rate):次世代車載ネットワーク規格。従来よりも、より高速(1Mbps以上)で、より大量のデータ(フレームあたり最大64バイト)の送受信を可能とする車載通信規格。
- ※2DCMR (Differential to Common Mode Rejection):ディファレンシャル成分がコモン成分に変わるモード変換量。
- ※3DCMR Class3:CANで使用するコモンモードチョークコイルに求められるDCMR特性は3つのClassに分類されるが、DCMR Class3はそのなかで最も厳しいDCMR特性を意味する。
近年、自動車業界ではより安全で快適な走行を目指し、ADAS(先進運転支援システム)の導入などにより自動車の制御技術の高度化が急速に進んでいます。こうした動きにともない車載ネットワークの高速化が求められ、データ伝送速度が最大1Mbps(ビット/秒)のClassical CAN※4から、より高速なCAN FDへの置き換えが加速しています。そこで当社は、CAN FD に対応したチップコモンモードチョークコイルのラインアップに、従来品100µHに加えて、新たに51µHの当製品を拡充しました。当製品は、 CAN/CAN-FDなど、車内ネットワークの信号ラインから放射されるノイズ対策に効果的です。
- ※4Classical CAN (Controller Area Network):最大通信速度1Mbps以下、フレームあたり最大8バイトの送受信を可能とする車載通信規格。
主な特長
IEC62228-3※5でCAN-FD用コモンモードチョークコイルに求められるDCMR Class3を実現。
- ※5IEC62228-3: IEC(International Electrotechnical Commission、国際電気標準会議)が策定している電気・電子技術に関する規格のひとつ。
主な仕様
製品名 | DLW32SH510XF2 |
---|---|
サイズ | 3.2mm x 2.5mm |
コモンモードインダクタンス at 0.1 MHz | 51µH |
定格電流 | 125 mA |
使用温度範囲 | -40 to 125°C |
その他 | AEC-Q200※6 に準拠 |
- ※6AEC-Q200:AEC (Automotive Electronics Council、車載電子部品評議会)が策定している規格のひとつ。
製品情報
製品詳細は DLW32SH510XF2 をご覧ください。
シリーズラインアップは DLW32SH_XF2 をご覧ください。
関連サイト
アプリケーション毎の推奨コモンモードチョークコイルリストを公開しています。
車載向け信号ライン用のリストはこちらをご覧ください。
TEL:052-332-2500
この情報は、株式会社村田製作所のホームページに基づいて掲載しており、最新の情報は下記URLからご確認ください。
https://www.murata.com/ja-jp/news/emc/emifil/2023/0516