東芝デバイス&ストレージ株式会社
<新製品ニュース>

電源の高効率化に貢献する600V耐圧のスーパージャンクション構造N-chパワーMOSFET発売について

東芝デバイス&ストレージ株式会社

2023年6月13日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

これは、電源の高効率化に貢献する600V耐圧のスーパージャンクション構造N-chパワーMOSFET発売についての画像です。

当社は、データセンターやスイッチング電源、太陽光発電パワーコンディショナーなどに適した、スーパージャンクション構造の最新世代プロセス[注1]を採用したNチャネルパワーMOSFET「DTMOSVI(ディーティーモスシックス)シリーズ」に、600V耐圧の新製品を追加しました。新製品の「TK055U60Z1」は、DTMOSVIシリーズでは初の600V耐圧製品です。本日から出荷を開始します。

600V耐圧のDTMOSVIシリーズは、ゲートデザインおよびプロセスの最適化により、同耐圧の当社既存世代DTMOSIV-H(ディーティーモスフォーエイチ)シリーズと比べて、単位面積あたりのドレイン・ソース間オン抵抗を約13%低減し、性能指数の「ドレイン・ソース間オン抵抗 × ゲート・ドレイン間電荷量」を約52%低減しています。これにより、DTMOSVIシリーズは、低導通損失及び低スイッチング損失の両立を実現し、スイッチング電源の高効率化に貢献します。

パッケージは、ゲートドライブ用の信号ソース端子をケルビン接続できるTOLLを採用しました。これにより、パッケージ内部のソースワイヤのインダクタンスによるスイッチングへの影響を低減することが可能となりMOSFETの高速スイッチング性能を引き出し、スイッチング時の発振を抑制します。

当社は、先行リリースの650V耐圧のDTMOSVIシリーズと併せて、今後も600V耐圧のDTMOSVIシリーズのラインアップを拡充します。これにより、スイッチング電源などの電力損失を低減し、省エネルギー化に貢献します。

[注1] 2023年6月現在。

図1 ドレイン・ソース間オン抵抗 × ゲート・ドレイン間電荷量比較
図1 ドレイン・ソース間オン抵抗 × ゲート・ドレイン間電荷量比較

応用機器

  • データセンター(サーバーのスイッチング電源など)
  • 太陽光発電パワーコンディショナー
  • 無停電電源装置

新製品の主な特長

  • 低いドレイン・ソース間オン抵抗 × ゲート・ドレイン間電荷量を実現し、スイッチング電源の高効率化が可能

新製品の主な仕様

(特に指定のない限り、Ta = 25°C)

品番 TK055U60Z1
絶対最大定格 ドレイン・ソース間電圧 VDSS (V) 600
ドレイン電流 (DC) ID (A) 40
チャネル温度 Tch (°C) 150
電気的特性 ドレイン・ソース間オン抵抗 RDS(ON) (mΩ) VGS=10V max 55
ゲート入力電荷量 Qg (nC) typ. 65
ゲート・ドレイン間電荷量 Qgd (nC) typ. 15
入力容量 Ciss (pF) typ. 3680
パッケージ 名称 TOLL
サイズ (mm) typ. 9.9 × 11.68、t = 2.3

新製品の詳細については下記ページをご覧ください。

TK055U60Z1

当社のMOSFET製品の詳細については下記ページをご覧ください。

MOSFET

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