株式会社村田製作所
<新製品ニュース>
大電流対応3225サイズ車載PoCインダクタを商品化
株式会社村田製作所
2024/09/27
※使用温度範囲に誤りがありましたので修正しました。(2024年10月1日)
-55~125℃ → -40~125℃
株式会社村田製作所(以下、「当社」)は車載PoCインダクタLQW32FT_8Hシリーズ(以下、「当製品」)を商品化しました。2024年9月より量産を開始しています。
近年、先進運転支援システム(ADAS)の普及に伴い、高精細な車載カメラの搭載数が増加しています。LVDS※1伝送の車載カメラシステムでは1本の同軸ケーブルに信号と電源を重畳させる高速インターフェースのPoC※2が多く採用されています。PoC回路では、回路処理部で広帯域信号を扱うほか、信号と電源を分離するために広帯域で高インピーダンスを維持する必要があることから、通常は複数のインダクタを使用します。そこで当社は、独自のセラミック材料や巻線構造により、高インピーダンスを維持することができる当製品を開発しました。これにより、インダクタの員数削減が可能となります。さらに、当社従来品に対し約1.5倍の定格電流を実現したことでPoCインダクタの小型化が可能となり、実装スペースの削減による搭載機器の小型・軽量化にも有用です。
当社は、今後も市場ニーズに対応した製品開発に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していきます。
主な仕様
製品名 | LQW32FT_8Hシリーズ |
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サイズ | 3.2 × 2.5×2.3mm |
インダクタンス範囲 | 1.6~10μH |
使用温度範囲 | -40~125℃ |
その他 | AEC-Q200※3に準拠 |
- ※1LVDS (Low Voltage Differential Signal):差動データ転送の最も一般的な規格。
- ※2PoC (Power Over Coax):信号ラインと電源ラインを同軸ケーブルに一本化した方式。
- ※3AEC-Q200:AEC (Automotive Electronics Council、車載電子部品評議会)が策定している規格のひとつ。
製品サイト
製品詳細はLQW32FT_8Hをご覧ください。
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ムラタについて
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
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